空間工房は組子(くみこ)の設置場所の雰囲気と陰影を計算してデザインしています。
間接照明効果に優れた内障子は日中は室内を明るくしてくれます。
そして室内の照明を消すと下の画像のように逆光で素敵な表情になります。
日差しを和らげるために建具をご注文するケースが増えています。
特にタワーマンションの上階では朝から夕方までずっと陽が差し込みます。
日当たりがいいのを通り越して眩しく、冬でも暑いと感じるほどのようです。
このお部屋も画像の右斜め方向から強い西日が差し込んでいました。
レースのカーテンでは遮れず、ドレープのカーテンでは暗くなってしまいます。
そこで強い西日を間接照明として和らげる建具をご提案致しました。
サイズぴったりの建具をあらたに製作するのですからデザイン性にもこだわりを。
木製の建具はカーテンなどの布製に比べて窓が汗をかきにくいことも特徴です。
上記の組子を設置致しました左隣のガラス部分です。
この正面には大きなオフィスビルがあり、視線を気にされていました。
そこで正面からは見えにくいタイプの建具パネルを製作致しました。
この建具パネルの背面には和紙を貼り付けたアクリル板などは使用していません。
何も取り付けていない素通しのタイプですが視線を遮ることができます。
しかし左右の斜め方向から見ると見通しや陽の明かりが確認できる優れものです。
平板をタテに優しい曲線を描きながら編み上げていることが分かると思います。
板と板の間に斜め方向の隙間を空けるための特殊技法です。
上の画像は先ほどとは真逆の一例です。
正面からの見通しや陽の明かりが欲しく、斜め方向からの見通しや陽の明かりを遮るための建具パネルです。
建具パネルから離れれば離れるほど正面の見通しが広くなり、建具パネルに近づけば近づくほど正面の見通しが狭くなることも特長です。
また、建具パネルの下側が板張りになっている理由はチェアに座っている時の足が見えないようにするためです。
将来的にテーブル高のキャビネットを製作して置く予定があることも関係します。
この建具パネルは見通しを確保するために背面に和紙を貼り付けたアクリル板などを使用していません。
向こう正面と左側面は素通しタイプの同じ建具パネルですが立ち位置によって見通し感はまったく異なります。
見た目の雰囲気を変えるだけではなく、見通しや陽の明かりなども含めて状況や機能性などを考えた最適なタイプのご提案を心がけております。
日差しを和らげるために建具をご注文するお客様は多くいらっしゃいます。
このお部屋も強く眩しい西日が差し込んでいました。
それも窓からではなく、非常階段に出るドアの大きなガラス部分からです。
そこで強い西日を間接照明として和らげる移動式の衝立をご提案致しました。
このお部屋は会社の来客用打ち合わせスペースになっています。
おしゃれな製品の打ち合わせにカーテンやロールスクリーンなどでは・・・。
左右のガラスブロックの大きさと違和感なく、縦横のバランスを白銀比で、繊細でありながらモダンなデザイン性、移動がしやすいサイズ感と重量。
様々なことを検討して製作させて頂きました。
それぞれ左右の幅の異なる引き違い戸に見えるかもしれませんが実は左右に可動しません。
引き違い戸ではなく、上下に溝をつけて戸を入れた倹飩式(けんどん式)になっています。
引き違い戸は戸が前後に重なる奥行サイズが必要になるので設置面をフラットにしたかったことが理由です。
そして上下に昇降する雪見型にして窓を開閉する際のレバー操作ができるようにしました。
全体を取り外して窓ガラスを掃除することもできます。
千本格子の内障子と組子の地窓内障子です。
同じ部屋で異なる細工の建具がこんなにも似合うのは、あえて左右対称感をなくしてバランス感を考えて製作したからです。
日本庭園を代表とする日本人の生まれ持つ絶妙なバランス感を大切にしています。
LDの明かり採り用FIX窓に動きと陰影を取り入れるために製作しました。
家具のレイアウトとこの窓に家具の一部が掛かる位置を考えて上側に向かって広がるV字型の柄デザインにしました。
組子は柄の種類や密度によって多様な表情になります。
玄関ホールの明かり採りのFIX窓に動きと陰影を取り入れるために組子を製作しました。
無かった時と比べるとイメージがまったく異なりました。縦長の窓なので縦方向に動きのあるデザインにしました。
なんだかわかりますか?板を編み込んで製作した建具式パネルです。
光と風を感じられるように板と板の間に隙間を空けるための特殊技法です。
斜め方向に隙間があるので、正面からは見えにくいことも特徴のひとつです。
LDと和室との間にある下がり壁に明かりと風の流れをつくる欄間を製作しました。
そして間仕切るためにオーダーメイドした本竹すだれから透けて見えるのが和室にある明かり採りの縦長窓に入れた組子です。
上下に昇降する雪見型にして窓の開閉をする際の操作ができるようにしました。
キッチンとLDとの境に設置した千本格子の引き違い戸です。
左側は上部に本竹すだれを、下部は板目を入れた4枚の引き違い戸。
突き当たり正面には本竹すだれのロールスクリーン。
この3種類の戸やロールスクリーンにした理由は自然素材で光・風・季節を感じることのできる生活空間にしたかったからです。
そしてそれぞれは正面から向こう側は見えますが斜め方向からは見えにくくなっています。
時には光を感じながら視線を遮る優れものでもあります。